スクーターの色変わりや軽微なマイナーチェンジを除いて
ニューモデルが発表された場合には、
発売前に我々雑誌屋を一堂に集めて発表試乗会が行われます。
今回はこの話をお送りしましょう。
ライターは原則として同行しません
まず、メーカーから「この度、○○という新型車を発売する運びになりました。
発売に先立って報道関係者の皆様をお招きして、
発表試乗会を執り行いたいと思います。日時:○月×日 場所:△△ホテル・・・・」
といった内容の案内が各編集部宛に届きます。
編集部の中では、発表会に行くメンツがだいたい決まっていて、
担当になった編集部員が、インプレを取るライダーとカメラマン、当日の足となるレンタカーなどを手配します。
この場合、原則としてライダーがライターを兼ねるので、
ただ書くだけのライターが同行することはほとんどありません。
ページをさいて、メカニズム面まで深く掘り下げる場合でも、
編集部員が持ち帰って来たニューモデルリリースと、撮ってきた写真、
ライダーの話を元に書くことがほとんどです。
ライターとして行く機会があるとすれば、
メーカーとのしがらみなどで、まったく原稿を書かないライダーを使う場合です。
こういったライダーは、えてしてインプレも感覚的で、
「エンジン? 良く回っていいね!」
「サス? 良く曲がっていいね!」
「コーナーにピューッと入って、アクセルをパーッと開けてくと、ケツがググッと来て、ダーッと行っちゃうから・・・・」
てな具合ですから、
ここから誰にでもわかる原稿にするのは至難の業です。
楽しみはお土産のノベルティです
さて、実際の発表試乗会ですが、
多くは1泊2日の日程で行われます。
1日目の昼過ぎぐらいに拠点となるホテルに入り、
まず始めに受付を済ませます。
ここで楽しみなのが、
詳細なニューモデルリリースと一緒に渡される”お土産”です。
発表試乗会に行くと、記念として?
大なり小なり、何らかのノベルティグッズが貰えるのですが、
何が貰えるかは当日のお楽しみ。
メーカー名の入ったジッポーだったり、バックルに車名の入ったベルトだったり、
ミリタリーナイフだったり、ミニマグライトだったり、サングラスだったり・・・・、
本当にいろいろです。
バイクブームの頃は、「お車代」と称して現ナマをくれたメーカーもあったようですが、
その頃の私は、発表試乗会に呼ばれるような立場ではありませんでしたから、
実際に貰ったことはありません。
ちなみに、私が今までに貰ったものでいちばん役立っているのは、
折り畳み式のディレクターズチェアです。
夜は懇親会という名の宴会で盛り上がる・・・・場合もあります
受付を済ませると、大きな会場に案内され、技術説明会が行われます。
プロジェクトリーダー以下、開発に携わった主要メンバーが参列して、
スライドなどを見せながら
「こんなコンセプトで造りました」
「ここがポイントです」
「こんなところに苦労しました」
「何かご質問はありますか?」
といった話が1〜2時間程度続き、
「それでは皆さん、誌面での紹介をよろしくお願いします」でお開きになります。
技術説明会が終わると、今度はレストランに場所を移して懇親会が始まります。
我々雑誌屋とメーカーの技術者が、円卓を囲んで夕食をとりながら忌憚のない意見を交わす・・・・
という趣向です。
メシはうまいですし、
「サーキット日記、読んでましたよ!」なんて若い技術者もいたりして、
結構楽しいひとときですが、
さほど酒も入っていないので、あまり話が弾むことはありません。
本番はその後、
場所をホテル内のスナックやバーに移してからの宴会なのですが、
だいたい、編集長クラスと、経歴の長いライダーやカメラマン、
メーカー側からは技術者と広報部の上の方の人が固まって盛り上がるのが常で、
若い連中は、メーカーの技術者も含めてなかなかその輪には入っていけません。
それでも、夕食時にウマの合う若手技術者と出会えると、
ご長老方が盛り上がっているのを背に、
スナックの端っこの方で、飲みながら結構面白い話が聞けたりします。
もしそういった若手技術者に巡り会わなかったときは、
ホテルのゲームコーナーで、電車でGO!でもやって、
部屋に戻って、風呂に入って、ビールでも飲んで、
翌日の試乗会に向けてさっさと寝ることにします。
少し長くなってしまいました。
2日目の話は、第5話でお送りすることにしましょう。