第8話 海外取材・その2

翌日14日はプレスデー。一般公開に先立って報道陣にお披露目する日です。
公開は午後からの予定なのですが、
実は、編集プロダクションに所属していた93年にもミラノショーに行ったことがあり、
その経験と、前日のシャルルドゴールでの経験から、
朝8時頃に起きてホテルで朝食をとり、
ミラノ駅前(カッパライの巣窟)でタクシーを拾って10時ぐらいにはショー会場に入りました。
朝食は、ヨーロッパならではのトラディショナルブレックファースト。
形が違うだけの3種類ぐらいのパンと、ジャムとバター、ジュース、牛乳、コーヒー。
食べ放題、飲み放題ですが、マズくもなければウマくもなく、腹がいっぱいになるだけでした。


プレス受付はどこだぁ!

ミラノ駅から地下鉄に乗ってフィエラというショー会場に到着。
プレスデーですから、入口は閑散としていて、柵越しに中を見ると搬入のトラックがいっぱいいます。
このとき気がつけば良かったのですが、何でプレスデーなのにこんなにトラックがいるんでしょう。

警備員に「ジャポーネから来たスタンパだ、ペルファボーレ!」といってゲートを通過。
事前に調べておいたプレス受付に行くと誰もいないので、
まだ早かったかな、とプレスセンターに行くと、
キレイなお姉ちゃんが「ここはプレス受付してないのよ、ペルファボーレ!」。
そこで指示されたプレス受付に行くとまた誰もいない。
しょうがないからまたプレスセンターに戻ると「ここは・・・・」と同じ答え。
結局プレスカードを手にしたのは昼頃だったと思います。
……確かに午後からでしたね。

※ジャポーネ:イタリア語でジャパンの意味
※スタンパ:イタリア語でプレス、報道の意味
※ペルファボーレ:イタリア語でプリーズの意味


今日はプレスデーじゃ・・・・ないの?

ようやくプレスカードを手にして、すぐに目玉となる日本車のブースに行き、
カメラマンはひたすらバイクの撮影、
私ともうひとりのライターもひたすらプレスリリース集めとマシンチェック。
資料が集まったら私ら2人も自前のカメラで写真を撮ります。

何しろ時間がないので、昼食も会場内のカウンターバーで
でっかいサンドイッチをコーラで流し込んでおしまい。
昼過ぎからは、カメラマンともう一人のライターが日本車班に、
私は1人で外国車班となって、資料集めと撮影をすることに決定。

ところが、外国車のブースに行くと、バイクにカバーは被ってるは、
フロアには紙やビニールが敷き詰めてあるはで、とても写真を撮るような状態じゃありません。
ドゥカティなんか、大工が足場に上ってディスプレイ用のでっかい「D」の字を打ち付けてる始末です。

かと思えば、アプリリアやピアジオじゃガンガン音楽流して
お姉ちゃんが舞台の上で踊ってて人集りができてるし、
この落差はハンパじゃありません。

そんな中、資料を集め、写真を撮り、カメラマンに撮って貰うめぼしいモデルのあたりをつけていきます。
メインとなる建物は4つあり、主立ったメーカーはその中に入っているのですが、
向こうには小さいけど面白いバイクを作っているメーカーが沢山あり、
そういったバイクをチェックするのに用品館なども見て回ります。

会場の大きさはというと、4輪を含めた東京モーターショーの会場全体より大きいかな?
というぐらいのスペースが全部バイク関係。これまたハンパじゃありません。

夕方から、ヤマハがミラノ市街のホテルに場所を移してプレスカンファレンスをやるというので、
カメラマンともう一人のライターは一足先にそっちへ。
私はドゥカティが同様にプレスカンファレンスを開くというので、
プレスセンターで案内をもらい、集合場所に行くともうバスが出ちゃった後。

ひとりでそのホテルに行くほどの地理も金もないので、
資料がびっしり詰まったデイバッグと手さげバッグ、カメラを持ってひとり地下鉄に乗りホテルへ帰還。

カメラマンともう一人のライターはまだ戻ってないので、
帰ってきたら一緒に飯でも食いに行くかなぁ、などと考えながら、
資料を広げて回れなかったメーカーをピックアップしていると、
そのまま床にうつ伏せたまま寝てしまい、気づいたら夜中でした。


メシくいてぇよぉ!

翌朝もまったく同じトラディショナルブレックファーストを食べて、再びショー会場へ。
この1日で残る外車メーカーをすべて回り、資料を集めて写真撮影。
またもや昼食はスタンドでサンドイッチ。会場内にはレストランもあるのですが、何しろ食っている暇がありません。
午後からは日本車の撮影を終えたカメラマンが合流して、大物モデルを撮影してまわり、
何とか翌日に5台ぐらいの撮影を残して終わることができました。

カメラマンともう一人のライターも、前日のヤマハのレセプションでは、
新型R1の撮影に追われて何も食えず、朝はもちろんトラディショナルブレックファースト。
昼も私と同じサンドイッチ。

ホテルへ帰る地下鉄の中で、今回唯一のモーターマガジン社の社員で、
取材費を握っているカメラマンが、「誰が何と言おうと今日は飲んで食うぞ!」

ホテルで教えて貰ったレストランで食った、ピザ、ステーキ、パスタ、サラダの味は、
シビレルほどうまかったのを覚えています。


原稿が待っている

翌日は、残ったバイクの撮影を済ませて、昼過ぎに会場を出発。
リナーテ→シャルルドゴール→成田のルートで17日昼過ぎに帰国。
モーターマガジン社に戻る途中でフィルムを現像所に入れ、
一人分の航空運賃ぐらい追加料金を取られた膨大な資料を編集部に置いて、その日は帰宅。

翌日から撮影してきたバイクの原稿書きになだれ込むのでした。